サワッディーカップ
バンコク猫です
2012年からタイに住んでおり、もうかれこれ8年以上タイで暮らしています。
この8年は楽しかったこと、つらかったことなどいろいろありました。
そんな中、これからタイで暮らしたいという人やタイは物価も安く日本で暮らすよりも暮らしやすい!という情報がテレビなどで流れているようです。
ただ僕の場合は運よく普通よりも良い環境で暮らすことができていますので、ここで書かれていることは僕だけではなく知人の体験談なども踏まえて書いていきたいと思います。
タイの物価って安いの?
こちらは多分多くの人が気になるところですよね。
巷ではタイでの生活は月50000円あれば十分だなどという情報が流れていることもあるようです。
月50000円で生活できるとなるとかなり魅力的ですよね。
年間でいうと600000円あれば生活ができるということになりますが、実際はどうなのか。
このことに関して正直に言わせてもらうと不可能だと思います。
正確に言うと不可能というのは“タイでの甘い生活を夢見る日本人”にはということです。
僕もタイに来た最初の年は節制生活をしていたのですが、年間900000円ほどかかりました。
節制生活の内容はというと、エアコンを使わない、電気をつけない、冷蔵庫を使わない、移動は無料のバス、日本料理は一切口にしない、などです。
当時の家賃は月9000バーツで24000円くらい(2012年の円/バーツのレートは円高のため1円0.38バーツくらい)でした。
今現在の通貨価値で9000バーツだと32000円ほどになります。
この時点で使えるお金は残り18000円となります。
月9000バーツの良いところに住んでいるから悪いんじゃないかといわれるかもしれませんが、実は月2000バーツ(約7100円)のアパートにも住んだこともあります。
多分今バンコクだとこれくらいの値段の場所を見つけるのは難しいのではないでしょうか。
ただこの2000バーツのアパートにはいろいろと問題がありました。
理由は、蛇口をひねると水ではなくムカデが出てくる、部屋の中をトカゲが走りまわっている、ごみのにおいがきつい、オオトカゲが歩いている、周りの治安が悪い、などなどです。
このようなことが全然大丈夫という方は全く問題はありません。
実際に僕は数日で慣れました。
アパートはこんな感じですが、食事はどうか。
当たり前ですが、食事をとらずに生活することはできません。
もし日本料理を一切食べずにタイ料理だけを食べることができるのであればもしかしたらお金を節約することができるかもしれません。
僕は7年間タイにいる間は日本食を口にしませんでした。
タイ料理の値段が大体1食50~70バーツ(約180~250円)くらいでしょうか。
デパートのフードコートなどで食べればもっと値段が高いです。
これを3食30日食べたとすると4500~6300バーツ(約16200~22500円)くらいになります。
ちなみに飲み物は含まれていませんが、水で10バーツ(約36円)、ジュースで20-50バーツ(約72~180円)くらいです。
食事も8年前はもっと安かったのですが、タイの物価は年々上がってきていますので今ではこれくらいが相場ではないでしょうか。
このように見ていくと月50000円での生活は結構厳しいのではないでしょうか。
ちなみにプールやフィットネスジムなどがついているコンドミニアムなどはもう少し高くなってくると思いますので、もっと予算が必要になってきます。
日本人が海外で生活するには何よりお金が重要になってきます。
少し厳しい言い方になってしまいますが、甘い誘惑やお花畑のような考えでタイの移住は絶対にお勧めしません。
下手をすると命にかかわったり、犯罪の被害者や加害者になってしまうこともあります。
タイに移住を考えている人は一度タイの物価や年間の支出の概算などを出してみることをお勧めします。
それと1度タイに長期の旅行をしてみて、移住した時のように暮らしてシュミレーションしてみる見るのもよいかもしれません。
現地での就職について(現地採用)
タイ移住にあたって選択肢の1つとして現地での就業という選択肢があります。
実際にタイには日系の企業が多く進出しており、現地採用の募集もまだまだ多いのではないかと思います。
そこで現地採用で働くにあたって、必要(あったら有利)なスキルをご紹介していきたいと思います。
‐タイ語(あれば有利)
これは言わずもがななスキル。タイで働くということはタイ人と働くということです。
タイ人のスタッフの中には英語ができるスタッフも多く、英語ができれば大丈夫という企業も多いですが、やはりタイで就職ということを考えるとタイ語のスキルは超重要であることは間違いないでしょう。
‐英語(必須)
正直最低でも英語ができない人はタイで就職しないほうが良いと思います。
まず英語ができないとタイ人スタッフとの意思疎通ができません。
中には日本語を流暢に話すタイ人スタッフもいますが、そのような人は重要な役職についていることが多く、現地採用の人間にかまっている暇など皆無です。
最低限英語でのコミュニケーションは自分でとれるようにしておかないと現地採用での就職は厳しいでしょう。
‐運転免許(営業職必須)
駐在員の方の多くはドライバーがついていますが、現地採用の人間は自分で運転しなければならないことが多いです。
ただ免許証が必須の企業ではタイの免許証を取得するための費用を負担してくれるところが多いので、日本の免許証もしくは国際免許を持っておけば問題でしょう。
企業では社用車を準備している会社も多いのですが、車は自分で用意しなければならない企業や、ローンを組んで車をの購入を手伝ってくれるという企業もあります。
ただこのローンを組んでくれても結局ローンの支払いは自分の給料から天引きされるため、就職と同時に借金&退職ができないようにされてしまいます。
‐エンジニアのスキル&知識
エンジニアのスキルや知識のある方は好待遇での就職が期待できるのではないでしょうか。
というのも日系企業の中には新商品の開発をタイで行っている企業も多くあり、優秀なエンジニアを必要としている企業があります。
中には日本での収入をはるかに超える収入を得ている方もいらっしゃるようです。
現地採用まとめ
現地採用で働くということは、日本で働く以上のストレスがかかります。
慣れない環境、日本人からのプレッシャー、タイ人からのプレッシャー、パワハラ、セクハラ、モラハラ、すべてが日本以上です。
現地採用の人間は差別をされることが多いため、かなりのプレッシャーがかかってきます。
なので日本で働くのが嫌だからタイで働く!をいう風に考えている方はタイでの就職のほうが日本で働くより何倍もハードだということを頭に入れておく必要があります。
まとめ
テレビでの情報をはじめインターネットなどにはタイへの移住についてかなり甘い情報がはびこっているようです。
実際に僕はタイに来て大きな一軒家を所有したり、不動産の不労所得でお金を得ていたりもします。
これはすべてタイに来たおかげであり、日本にいたらこんな生活はできなかったでしょう。
ただこれは誰しもに当てはまることではなく、たまたま僕の運が良かっただけのことです。
僕も1歩間違えれば、犯罪に巻き込まれていたかもしれないし、いのちにかかわるようなことに巻き込まれていたかもしれません。
タイでの甘い生活を夢見てきた人の中には、理想と現実のギャップに嫌気がさして日本へ帰ってしまった人も多いのではないでしょうか。
そうならないためにも、タイへの移住を考えている人は移住前にしっかりと計画を立て、正確な情報を入手してから移住することをお勧めします
それでは